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ロードバイクのコンポーネントやパーツの適切な選び方とは

コンポーネントの種類ロードバイクに組み込まれる変速機ブレーキといった部品は、主要パーツを同一ブランドの同一グレードで揃えるグループセットという概念が主流になっています。

このコンポーネントのグループセットという考え方は、力ンパニョーロが最初に考え出したものです。このコンポーネントの概念が確立されるまでは、それぞれ違ったメーカーパーツを組み合わせて使っていました。

しかし、力ンパニョーロが提案した、組み込まれるパーツのメーカーを統一することでより高いパーフォーマンスを発揮できるようにするというこの方式は、ロードバイクの世界で定番化しました。

現在フルセットでの製造を行なっているのは力ンパニョーロとシマノ、そしてスラムです。同一のメーカーで、リアの速数(ギアの段数)が同じであれば基本的には共通性があり、サードパーティと呼ばれているカスタムパーツメーカーから、各コンポーネントに対応したパーツがリリースされています。

コンポーネントのグレードは、リアの速数で大きく分けられ、その中でも使用する材質や加工の違いなどで数種類ラインナッブされています。コンポーネントのグレードの違いは目に見える部分から見えコンボーネントのグレードない部分まで多岐に渡りますが、一番分かりやすいのは「グレードが上がると価格が上がり、重量が軽くなる」ということでしょう。

この軽量化は材質の変更や肉抜きなどの加工によって実現されており、その材料費や手間の分価格が上昇していくのです。また、加工の精度等にも差がある場合もあり、実際に使ってみるとボトムレンジの物とハイエンドの物ではシフトのフィーリングや、ブレーキの効きに差があります。グレードと性能は確実に比例しますが、ただグレードの高い物を使えば良いというものでもありません。ニーズに合わせて、適切な物をチョイスしましょう。

コンポーネントのメーカー
シマノ
デュラエース

シマノ製コンポ一ネントの中の最高峰モデル。プロ選手のロードレーサーにも多数採用されています。軽量でありながら高い剛性を確保し、レバーも人間工学的にデザインされているため、操作性にも優れているのが特徴です。

また、レースなどの過酷な状況下で使われることを前提に設計されているため、耐久性も高いです。最新モデルでは、シフトケーブルが内蔵型になるなど、進化を続けています。

アルテグラ
デュラエースの次のランクに位置するモデルが、アルテグラです。トッブモデルであるデュラエースと比較しても遜色が少なく、軽量でありながら高剛性なボディを確立しています。デザインもシャープなため、スタイリッシュに車体を仕上げることができます。レースでの使用にも充分耐えるため、幅広いライダーに支持されているコンポーネントの1つです。

105
アルテグラの次のランクが、105と呼ばれるモデルです。シマノがラインナップしているモデルの中では中間的なランクに位置し、この後に9速のディアグラが続き、最後がソラです。この105は、ベーシックな性能を求めて設計されているモデルのため、使いやすさとコストパフォーマンスに重点がおかれていることが魅力です。ビギナ一からベテランまで、使い勝手の良いコンポーネントといえます。

カンパニョーロ
スーパーレコード

カンパニョーロ製コンポーネントの最高峰モデルが、スーパーレコードです。構成パーツの多くにカーボンやチタンが使用され、軽量化と質感の向上を実現しています。さらに操作性を向上させるために、レバー形状なども考えられた作りです。また、ギアレシオの選択肢を広げるために、リアスブロケッ卜が11枚の11スピードを採用していることも特徴です。レースでの実績も高く、耐久性にも優れたモデルです。

コンポーネントパーツ
バイクの心臓部、コンポーネントの装着方法について解説していこう。
当然だけど、バイクは人の力で走る乗り物だから、クランクやホイールなど、回転するパーツの精度が高いほど、ロスが少ないほど楽に進める。これらはコンポーネントの「グレード」
が高いほど優秀で、楽に走れるか?速く走れるか?といったバイクの性能自体をも左右してしまうのだ。

コーラス
スーパーレコードに次ぐランクのモデルがレコードで、その次に続くのがコーラスです。構成されているパーツには、軽合金と複合素材が採用されており、このモデルに関しても、軽量化や各部の剛性の高さが秀でていると言えます。またコーラスにもスーパーレコードと同じように、2009年から11枚のスプロケットを装着した11スピードが採用されており、スピードレンジの選択肢の広さも魅力の1つです。


ディレーラー
リアディレーラーはカンパニョーロのグランスポルトに始まるパラレログラム式を各社が採用しています。そこまでは各社
共通ですが、素材の使い方やデザイン、考え方等に差があり各社個性があります。現在フロントは2速、リアは10速が最も多く、スラムとグランコンペはシマノの10速規格に準じているためスプロケットやチェーン、チェーンリング等が使用できます。


コントロールレバー
ロードバイクの変速は、長い間フレームに取り付けられたレバーで行なわれていました。しかし、1991年にシマノが発表した、ブレーキレバーでシフトをコントロールすることができるデュアルコントロールレバーはあっという間に浸透し、現在ではロードバイクの標準になっています。

プレーキ
ロードバイクのブレーキはキャリパーブレーキが標準です。ホイールのリムを両側から挟むことで制動力を発揮させるという、自転車としては極めてシンプルな構造を持っています。しかし、レースでの使用を前提に考えられるロードバイク用のブレーキの場合、本体に強度が求められます。

ブレーキレバー
ブレーキレバーのホルダーがしっかりしているだけで、タッチもけっこう良くなる。やはりグレードは高いほうがイイのだ。また、調整機能が充実していると、フィット感も良くなるので購入の時は要チェック

Vブレーキ
ブレーキをVブレーキにするだけで、制動力、コントロール性はグンと良くなる。これもグレードが高くなればそれだけ、ポテンシャルもアップするのだ。もちろん、ただ装着しただけではダメで、シューがしっかりリムに当たるよう調整する

リアディレイラ一
リアディレイラ一は、変速を直接的に操作する駆動系の重要アイテム。グレードが高いほど、シフトフィーリングに優れる。また、段数によって、互換性が異なってくるので要注意。

クランク
クランクはロードバイクの動力を生み出すパーツであり、精度、強度、軽さといった様々な要素が絡み合う部品です。クランクに取り付けられるチェーンリングはフロントのギアであり、通常は2速ですが、レース用に3速の設定がある物もあります。

チェーンとスプロケット
スプロケットは速数分が1セットになった、力セットスプロケットが標準的になっています。また、スプロケットが取り付けられる部分の形状はメーカーによって異なります。カンパニョーロの変速機とシマノのスプロケットは、またその逆は適合しませんが、スラムとグランコンペはシマノのスプロケットに対応しています。


コンポーネントのまとめ
「コンポ」のグレードを知れば、ロードバイク選びはグッと簡単になる。「高いコンポで組んだバイクが決して速く走ってくれるわけではない」ということ。確かに上位コンポは重量も軽いし、性能も優れている。

しかし、それらの要因が「速さ」に与えるアドバンテージはそれほど大きくはない。速く走るためには、やはりライダーの力量が圧倒的に重要だという現実を覆すことはできないのである。それでは高いグレードのコンポを買う意味とはどこにあるのだろう?

それは、「オーバーホールをするたびに、どれくらい新品の性能に戻れるか」ということである。高いグレードのコンポほどオーバーホール後の「性能の戻り具合」がよいことは実感できる。つまり高いグレードのコンポは、メンテナンス次第でかなり長持ちし、トータルで見れば「安い買い物」になるということなのである。

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