スポーツ自転車初心者でもわかる基本知識と好みのバイクを選ぶ方法
スポーツ自転車の基礎知識
その道のプロにとってはスタンダードなことでも初めての人にはオドロキの連続って経験はないですか?
自転車界にも、あまり世間に知られていない一般的なことがあります。
ここからはさらに自転車界でフツーなこと、でも世間ではあまり知られていない話題をご紹介。たとえばビギナーの人からの一番多い質問は、「同じ自転車のように見えても価格が違うというのはなぜなの?」というもの。 これは、自転車の成り立ちを知ると理解しやすくなる。通常、自転車ブランドは自社でフレームだけを作って、その他のパーツは外部のメーカーから取り寄せたものを組み込んで販売している。これを完成車売りという(フレームだけの販売ならフレーム売りと呼ぶ)
この完成車売りの場合、フレームが同じだとしても付けるパーツが異なれば、自然と価格に差がつく。少しややこしいが、たいていの自転車ブランドがこの形態を採用している。
逆に、同じパーツが付いて価格が異なるなら、それはフレームの価格が違うということ。簡単にいえば完成車売りは、フレーム価格とパーツの価格を足した合計で決まるのだ。
似ている車両でも価格差があるのはなぜ?
パッと見は同じでも、価格を見ると数万円の差がというのはよくある話。その理由のひとつは、フレームは同じでも付いているパーツのグレードが違うということ。要はパーツの値段の差が、そのまま完成車の値段に反映されているというワケ。よくギヤの変速機やブレーキなどの形状が異なっていたりするので注目してみよう。
フレーム素材が同じ、パーツ構成も同じようでいて価格の違いがあるのはなぜ?
自転車の価格を決定するもうひとつの要因は、ブランドの規模や考え方の違い。
大量生産しているところもあれは、小さな工場でコツコツとハンドメイドで作るところもある。となるとコストの差は歴然だ。どちらを選ぶかは個人の好き好きとなってしまう。現在の傾向として、イタリア系ブランドは少し高めの設定になっている。
自転車の各部にはそれぞれ専門の呼び名がある
クルマやオートバイに慣れた人なら、だいたいわかると思うが、クランクセットやフロントディレイラーといわれると理解に少し時間がかかるだろう‥
基本的に自転車を説明するときに頻度の高い言葉は、フレームとディレイラーやブレーキなどを総称するコンポーネントの2つ。あとは変速の数で、これは単純にフロントのチェーンリングの枚数とリヤのカセットスプロケットの枚数をかけ算すればいい。
無事に車両が決まったら、最後はフィッティング作業が待っている。サドルやハンドルの高さを調整して、オーナーがいちばん乗りやすい姿勢になるように合わせてもらうのだ。
購入後の乗り方をイメージ
自転車通勤をする'週末に大自然を走る'自転車で何をしたいかをまずはイメージしてみよう。それによって買うべき車種の方向性が見えてくる。さらに、坂道や段差など走りたい道路の状況まで把握できれば文句なし。
予備知識を身につけ予算を設定
スポーツバイクの値段は車種によってまったく異なる。5万円の車種もあれば、100万円の車種もあるし、フルオーダーなら青天井だ。また実際にショップで見ると、高い車種がよく見えたりするものなので、ある程度予算は決めておこう。車体以外にもお金はかかるぞ。
サイクルショップを数店巡る
車体購入後も、メンテナンスやパーツ購入などサイクルショップとの付き合いは続くので、ショップまでのアクセスは便利な方がいいだろう。スタッフやショップの雰囲気も重要だ。そのため1店舗だけではなく、数店舗巡ってみることをおすすめする。
試乗とサイズ計測を経て購入
スポーツバイクではサイズ選びがとても重要。身長だけではなく腕や脚の長さによってもサイズが変わることがある。特にロードバイクのサイズはシビア。サイズを測定しなかったり、合っていなくても売りつけようとするショップは要注意だ。
周辺パーツをそろえる
車体購入時に一緒に買うべき周辺パーツがある。鍵と前後のライト、空気入れは絶対に必要だ。そのほかにもアイウェアやグローブ、ヘルメットなどを合わせると総額で3万円程度は見積もっておきたい。
再調整とカスタマイズ
ショップの方針にもよるが、ビギナーの方が購入した場合はサドルやハンドルのポジションをビギナーボジションにしてくれるところもある。その場合は、慣れてきたら自分の感覚を伝えて最適なポジションに再調整してもらおう。
アナタの好みと使い方のイメージを伝えて意識のすり合わせを。
相手は百戦練磨の達人正直申告でいこう
一般的に敷居が高いと思われている自転車専門ショップ。実際は敷居が高いというよりも、自転車やそれにまつわるパーツがズラリと並んでいる、その雰囲気が独特なダケ。おもちゃ箱をひっくり返したような場所と考えれば、こんなに宝物があふれている楽しい空間もない。
現在のスポーツ自転車の傾向は、クロスバイクとロードバイクの人気が高いことも舗装路をメインに走るモデルで、初めての人は手の届きやすい価格でまたがったときの乗車姿勢も比較的ゆるやかなクロスバイクを選ぶことが多い。ロードバイクの場合は、クロスバイクに慣れた人が、さらなるスピードを求めたり、長い距離を走るために手に入れることが多いようだ。
お店のスタッフは、お客さんであるアナタのニーズをつかみたいと、乗り方や時間&距離、予算などを聞いてくるので、あらかじめ自分がどんなスポーツ自転卓ライフを想像していて、どんな使い方をしそうなのかをアタマの中で少し整理しておくといい。はっきりと決まっていなくても、心構えさえあれば話を振られてもマゴマゴしない。むしろ、スタッフと自分で共有できる情報ベースをもつことになるので、その後の会話も弾んで意見の擦りあわせをしやすくなる。
選び方の3ポイント
乗り方、時間&距離、予算の3つを考えておこう
乗り方
―番多いのが街乗りをしたいし、休日には遠くにも行きたいというもの。
確かにいろんなことにチャレンジしたいという気持ちはわかる。が、自転車はジャンルによって得意分野があるので優先順位を考えたい。また、使う比率、たとえば街乗りが8で、遠乗りは2ぐらい、などと伝えるのも手。自分の気持ちも自然と整理されてくる。
街乗りで
街乗りならジャンルはどれでも大丈夫。ただ速い移動ならロードバイク、クロスバイク、小径車の順。のんびりならMIBが一般的。歩道の段差などを気にせずにリラックスしても走れる
ロングライドで移動距離が長め、たとえば130km以上となればロードバイクが最適。クロスバイクも候補だがロードと比べるとやや不得手。小径車でもレーサー系のタイヤが細いタイプはけっこう走:れる
スポーツで
イベントなどの出場を考えるならロードバイクかMTBのどちらか。どちらも専用のレースが数多くあり、もちろんプロの選手も存在する。ロードとMTBは五輪の正式種目にもなっている
ファミリーで
子どもがクロスバイクなら、 お父さんはMIBと脚力差を踏まえたジャンル選びをすると速度が合わせやすい。また、アウトドアを兼ねて親子でMTBに乗るファミリーも多い
時間と距離
通勤で使うなら速く走れるモデル、ロードバイクやクロスバイクがよい。どうしても朝はギリギリまで寝てしまいがち……。週末に楽しむなら、時間の余裕があるはずなので基本的にどれでも大文夫。自転車は体力が続けはどこまでも行ける。
価格帯
価格はピンからキリまで、5万円~100万円以上と幅広い。これはジャンルによって異なるというよりも、付いているパーツやフレームの素材で変わってくる。いろんなショップさんの話を聞くと、最初の1台の選び方はお試しの意味も込めて選ぼう。